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【本の感想】マッテオ・モッテルリーニ『経済は感情で動く はじめての行動経済学』

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はじめにホモ・エコノミクスについて


このを読む前に経済人(ホモ・エコノミクス)を少し説明します。その方が楽しめます。


「経済人」とは、「homo economicus」の訳語で、「もっぱら「経済的合理性」にのみ基づいて、かつ個人主義的に行動する(するだろう)」と想定した、人間に関する像・モデル・観念のことである。wikiから引用


経済学を学んでいない僕の解釈で要約すると選択肢がいくつかあったときに最も得をする選択肢を常に選ぶ人という意味です。従来の経済学はそのことを前提に組み立てられていたそうです。行動経済学はそれまでの経済学とは違い人は置かれた状況や心境で選択にブレが生じることを認めこれまでの経済学を見直そうというものです。多分。


このではその行動経済学を実例を挙げクイズ形式で読者に問いながらその矛盾を一つずつ紹介していく内容になっています。難しい計算式はありません。気楽に読んでいただければと思います。


例えば、日常の非合理の章で紹介されている1000円割引の話は分かりやすいです。携帯電話購入時の1000割引と大型テレビ購入時の1000円割引では同じ1000円でも買う人の中で価値が変わります。両方のケースで隣の電気屋さんまで歩きますか?どちらも1000円得するのは同じなのに行動が変わりませんか?


他には選考の逆転という面白い例もあります。


問12(二者択一)
あなたは次の二つのうちどちらかを選ぶようにと言われた。
A 賞金は低いがもらえる確率は高い(7000円が80%)。
B 賞金は比較的高いがもらえる確率は低い(7万円が10%)。
あなたはどちらを選びますか?p47


読みながら僕はもらえる確率が高いAを選びました。では次にこの二つに値段をつけるとしたらいくら?という質問では純粋に期待値としてAを5600円、Bを7000円を基準にしたのでBを高く見積もりました。もらえるならAなのに価値を高くするのはBという矛盾。面白いです。


似ているけど違う例として手放す時と入手する時の価値の違いもあります。人は所有すると価値があると思い込み(思いたがり?)手放す時に渋ったりします。プレミアがついた持ち物を売るのも拒むし同じ値段で買うのも拒んだりもします。価値を認めているならどちらもできるはずですよね。


また現状維持バイアスは身につまされました。人は将来的に考えると変えた方がいいも分かっていることでも現状維持を望んでしまうという効果です。最近スマホ決済アプリにpaypayが参入して100億円キャンペーンでお祭り騒ぎしてましたが、これも現状維持バイアスを考えると正しい行動です。そこまでしないと人は変化を受け入れないのです。


経済学者でもない僕がこのから学ぶことはなにか?


選択肢が複雑になると人は分析を諦めなんらかの理由をつけて直感で判断をしようとします。その時に間違った答えを選んでしまう可能性を少しでも減らすことができるとしたら?


このの中で紹介されているさまざまな事例を読むことで判断の際、自分がなんらかのバイアスを受けていないかを立ち止まって考えられるようになるでしょう。


自分のこだわりだと思っていたものが現状維持バイアスや保有効果によるものだと知ることができれば客観的に判断することもできます。あと、個人的にはサンクコストという考え方も大切と思ってます。


大企業の広報担当者や経営コンサルタントなんかはこの辺は熟知していて購買層にアピールしてきてます。当然のことです。


知らなかったことを知ることで世界の見方が少し変わります。コンコルドの誤謬のような悲劇に自分が関わりたくないのなら一読の価値はある一冊です。


書籍情報


経済は感情で動く はじめての行動経済学
マッテオ・モッテルリーニ
泉 典子 訳
2008年4月20日 第1刷発行
2017年12月18日 第23刷発行
発行所 株式会社 紀伊國屋書店

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